【貴金属店強盗計画の新たな教訓「体育会系従業員のいる店は目標から外せ」】

11月26日午後6時40分ごろ、東京都台東区上野の貴金属店にフルフェースヘルメット3人組がバイクで乗り付け侵入、ショーケースをバールで壊して商品を奪おうとしたが、従業員の抵抗に会い、何も奪うことが出来ずその場から逃走した。一部始終を近くにいた一般市民が携帯で撮影しており、その画像がニュースで流れた。
セキュリティ対策など糞くらえ
最近頻繫に発生している貴金属店強奪事件は大胆だ。銀座での人通りの多い時間帯にもかかわらず、通行人の目の前で短時間に強奪し逃走する手口である。いくらALSOKやSECOMの対策がなされていようと、現場に駆け付けた時には、犯人達は既に現場から逃走後で後の祭りというわけである。『犯行を目撃されても良い。その後、上手いこと逃走してしまえば成功』なのである。防犯システムなど全く役立たずである。

防犯アイテム「さすまた」
今回の一部始終撮影したニュース映像を見て驚いたのは、「さすまた」が、犯人撃退のアイテムになっていたことである。防犯訓練でよく見かける犯罪者を取り押さえるアイテムである。その防犯訓練ニュースで見ていても実際それ程、役に立つものだという認識は持っていなかった。それが、今回のニュースは芝居を見てるかの如く「さすまた」を振り回し犯人達を追い払ってしまったのである。

「さすまた」は、『刺又』『殺股』の如く室町時代に武器として使用されたもので、その後、江戸時代には火事の火消しの道具にも使用されている。現在では、学校や商業施設などに防犯用として準備しているところが多い。

ただ、この「さすまた」も意外と身近なところにあると言うだけで安心してしまう気休め的なところがあり、また武器だけあって武道の心得と腕力がないと使えこなせないと言う。

従業員の取った行動とは
さて今回の事件。「さすまた」を振り回し三人組からの強奪を防いだ店の従業員であるが、武道の心得を持ち合わせていたか否かは分からないが、映像を見る限り、「ラグビー」「相撲」「柔道」系の体格を活かしたスポーツの心得はあったような気がする。「さすまた」を使う技術は無くても、腕力はあったようである。

兎に角、犯人達を捕まえてやる雰囲気がアリアリである。「さすまた」が無くても、あの体格で突進され体当たりされたら、弾き飛ばされてしまいそうである。何よりも従業員の攻撃に余裕が感じられた。犯人達が乗り込んできたバイクまでを逃走できない様に倒してしまう周囲の気の配りには感心してしまった。犯人達は、熊に襲われたかのように逃走することとなる。

新たな教訓
これから貴金属店強盗を計画している人達にとって新たな教訓が一つ加わったようである。計画時間・逃走経路・セキュリティシステム等の事前下調べに加えて、その店で働いている従業員を調べておくことも必要と思われる。「ラグビー」「相撲」「柔道」系の体育会系の心得がある従業員がいる店を強奪することは避けた方が良さそうである。

ブログ「これでいいのだ」