【断捨離で本棚を整理したいけれど処分に迷う日本文学全集】

 集英社版 日本文学全集 全88巻が実家の本棚に並べられている。この全集は高校生のころ父親が筆者のために買いそろえてくれたものであるが、殆ど読んではいない。今は他のジャンルの書籍が増えスペース的に邪魔になり、思い切って整理(処分)しようと思った。

 発行されたのは昭和43年のあたりである。「あたり」と言うのは、88巻が一斉に発行されたわけではなく恐らく2年くらい掛けて、毎月3~4冊くらい発行されたものと思われる。芥川龍之介・三島由紀夫・夏目漱石・森鴎外くらいしか読んだ記憶がない。と言っても、内容は全く記憶がないに等しい。教科書や雑誌などで名前が出てきて有名だったから読んだのであろう。

 栞(しおり)が挟んであるところをみると、三島由紀夫の「金閣寺」を読んでいる。恥ずかしながら内容の記憶はない。現在(いま)でも読む気は起きない。
日本の文学の基礎を築いたとか、ノーベル文学賞を受賞したとか評価されても読んでみようかと思ったことすらない。
 そんな読みもしない全集が大きな顔をして本棚の一部を占領しているのを見て、このスペースを整理しようと何度思ったことやら。しかし、【日本文学】の4文字の重さに日本人として出来なかった。この意識って何なんだろうか。
 折角だからそのうち、いつか時間のある時に読んでみようと思い処分していなかったことも理由としてある。

 今回、思い切って処分することにした。その処分方法は、資源ゴミとして出すことにしようと思う。供養の意味でせめて『ブックオフ』に持ち込む選択肢があるが意地でも持ち込まないと決めている。その理由がある。
 数年前に(これも父親が買い揃えた日本美術全集 全20巻)を『ブックオフ』に持ち込だことがある。その時に総額200円と言う驚くべき値段が付いた。いくら何でも200円とは。亡くなった父親のお墓参りの花代にもならない。そのような経験から今回の日本文学全集は絶対資源ゴミとして出すことにしようと決めた。

 不思議なものである。いざ、捨てようと思い作業に取り掛かると一向に進まない。理由は、筆者の往生際の悪さ・決断力の無さである。よく名前の聞く作家だとどの様な内容か気になる。結局は、そのような作家の本を数冊残し大半を処分した。
数冊残したものの、将来も読むことは恐らくないに違いない。

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