【ブルースブラザースと焼きおにぎり】

ブルースブラザーズ バンドが大好きだ。中でも「Soul Man」は お気に入りである。それと同じくらい好きなのが「焼きおにぎり」だ。

最近のコンビニで売っている「おにぎり」には、つくづく感心させられる。種類も以前と比べ多種になりベーシックな「三角おにぎり」に加え、最近では、手で握ったような丸い形の「おにぎり」までが並んでいる。そんな中で気に入っているのが、「おにぎり」の基本中の基本『味噌焼きおにぎり』だ。その味噌は「仙台味噌」と言うのも地元市民としては感動ものである。

日本人は、ご飯を食べるのに「塩」と「味噌」があれば充分であると昔から言われてきた。ご飯の「おかず」がなく、仕方なく身近な「塩」と「味噌」だけの貧しい食べ方ではなく本当は、最高の味覚の様な気がしている。日本人の知恵なのかも知れない。

遠足やハイキングなどの携行食・弁当としても重宝である。旅館での夜食用で仲居さんに依頼するのも定番である。

何と言っても、手づかみで食べることが出来るから、忙しく食事に時間をかけられない場合などは大助かりである。飛脚や忍者などは、走りながら食べたことも納得できる。

ところがである。酒を吞んだ後の「〆」で食べる「味噌汁と焼きおにぎり」は、携行食どころかメインの食事に値する。炉端焼きで食べる「焼きおにぎり」は高級品である。網焼きで醬油の焦げが香ばしい。焼きあがるまでの時間も掛かるから、注文を出すタイミングも重要となる。

醤油の香ばしい焦げた「焼きおにぎり」が自宅でも食べたくて単身赴任時代に何度か挑戦した。味噌を付ける高等技術はないから「醬油焼きおにぎり」である。

結論から言うと、成功した試しがない。当時はパソコンが普及しだして間もなく、今のようにインターネットでレシピ情報を収集する術がなかった。一番の課題は、ご飯が焼き網にへばりついて綺麗に焼けないことである。網に酢を塗ると良いなどと聞いたが役立たずであった。

今回は数あるレシピの中から、これぞと言うモノで挑戦してみた。焼き網を使わずに、フライパンを使用するのである。

軽くごま油をしいて焼き上げる方法である。確かに、ご飯がフライパンにへばりつくことは無く、火加減で焦げも調整できる。醬油もハケを使用して時間をかけてしみ込ませた。

ゴルフで開眼する時があるが、それは錯覚である。たまたま、まぐれでスイートスポットに当たっただけのこと。ところが、このフライパンでの焼き方は現実的な「開眼」である。今回は「醬油焼きおにぎり」で「味噌焼きおにぎり」は未だ先のことである。