【おもしろ路上観察/怪しげな商店街看板地図】
日常生活において、ふと目にしたモノが周囲の景観に溶け込まず違和感を覚えることがある。今まで何気なく見ていたモノ、新たに目にするモノをあるがままに観察、鑑賞し筆者の色眼鏡で空想・想像してみたブログである。
バンクシー(Banksy)は英国を拠点とする匿名のアーティストである。政治活動家、映画監督と呼ばれているが路上芸術家としての知名度が高い。
バンクシーも、本来であれば「落書き的行為」で、深夜に無断で暴走族や美術学校生がスプレーで描く行為と同じである。しかし、バンクシーに落書きされた壁の持ち主はと言うと、一向に迷惑と思っていないのが暴走族とバンクシーの違いだ。
実家で目にした風景(出来事)である。家の前のフェンスに、知らない(気が付かない)うちに、町内案内ブリキ板の地図が取り付けられていた。町内案内と言っても、商店案内地図である。
それこそ、昭和の時代、街中のあちらこちらで見掛けたものである。懐かしささえ感じる。昔の看板は、かなり大きなサイズで、掲載エリアの協賛商店は広告として商店名も別途一覧で列記されていたような記憶がある。今回これを見た時、市役所の仕業かと思った。特別、迷惑なことではないが、断りもなく勝手に他人の家のフェンスに取り付けたことに抗議の問い合わせをしようと思った。あわよくば、月極フェンス賃貸契約を結んでやろうと思った。ところが、よくよく案内板を見てみると、市役所の文字などどこにも見当たらない。
どうやら地図を制作したのは、市役所ではなく看板に記載されている『インターネット商工案内・どこネット』発信先の会社のようだ。どのような会社が作っているのかサイトを調べてみた。普通に考えて、今時スマホやタブレットを使用すれば簡単に目的の場所を探し出す事が出来るわけで、この様な地図で、目的地を探すヒトはいないと思われる。初めて訪れるヒトこそ、事前にグーグルマップで下調べをするはずである。
「どこナビドットコム」は、全国の鉄道、新幹線の時刻表や経路検索を提供するサイトであるが、最近は何でも調べ物に便利な「・・・どこネット」を多く見かける。
検索すると、東京新宿に事務所を構えている(ことになっている)『株式会社 JKK』と称する会社である。検索表示の内容も被害の投稿などが多く「案内地図板広告押し売り会社」のようで、とんでもない会社である。内容は、商店を訪れ3,150円~3,500円で地図に商店を記載すると言う。問題なのは、半年後、一年後に再度訪問し広告料を請求するらしい。商店主も冷静に考えて行動すれば良いものを金額が金額なのだろう騙されている様子である。
実家のフェンスに取り付けられた案内地図板であるが、勝手に取り付けられたにも拘らず、取り外すことに躊躇している。こんなことで怪しげな押し売り会社と関わり合いを持ちたくないし、損害額も無かったし小心者の筆者としては波風を立てないことに決めた。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません