【おもしろ路上観察/郵便ポスト】

2020-08-19

 路上観察学会会員未登録。日常生活において、今まで何気なく見ていたものが時として、周囲の景観に対して違和感を覚えることがある。その物件の意味をあるがままに観察、鑑賞し筆者なりに色眼鏡で空想・想像してみた。

 普通どこにでも見られる郵便ポストであるが、何故かこの風景に違和感を覚えた。

 郵便物投函口の向きが斜めである。まるで、○○通り商店街の『力関係』が働いているかのような風景である。
 どこの郵便ポストを見ても、投函口は人々が投函し易い歩道側に沿って設置されている。しかしこのポストの投函口は斜めを向いているのである。撮影画像のこちら側の人々優先としか思えない。そのようにする必要性があるのだろうか。

推測してみると
 ポストの手前に立っているポールが邪魔になり、斜めに設置しないと取り出し口がポ-ルに当たり扉開かず回収不可能説である。であれば、設置場所を変更すれば良さそうなものである。
どうしても、この場所じゃないとだめな理由があるのであろうか。

 更に、不自然なことがこの画像から読み取れる。歩道の点字ブロック(視覚障害者誘導用ブロック)が、ポスト手前で切れているのも不自然だ。これだと、歩行危険・禁止に等しい。

 郵便局、商店街それぞれの言い分の妥協案が、斜めに設置され丸く治まったとしか思えない。
ただ、数メートル先右側には、○○町郵便局の目印が見えている。郵便局が目の前にあってポストの設置場所を協議する必要があったとも考えられない。

郵便ポスト雑談
 郵便ポストと言えば、昔は赤色の円柱形で投函口に雨対策で庇(ひさし)の付いたものと認識されている。調べてみると、赤くしたのは目立ち易く、丸くしたのは通行の邪魔にならないためらしい。今では観光地やレトロ感を演出するために用いられているくらいで、大体は箱型のポストに置き換わっている。
 長崎を旅行した際に、画像の青色のポストを見かけた。

 長崎県庁前に設置されており、雰囲気が西洋風で初めて見るポストだったので撮影しておいたものである。後日調べてみると、本来は黒塗りのポストの再現版であった。
 明治4年に九州で初めて長崎街道に16の郵便役所を設置され、その歴史と文化を伝承するために建てられたポストであった。

 街中で見かけるポストの中には、赤い塗装が剝がれ錆ているものがあるが、そのようなポストを見ると本当に郵便局公認のポストで間違いなく回収してくれるのか不安になる時がある。
やはり、安心して投函出来る、どっしりと構えている姿のポストであって欲しいものである。

 それでなくても投函した後、住所の間違いはなかったか!相手の名前の誤字はなかったか!などをいつも心配している筆者である。