【あれば便利!なくても困らない、プラゴミ洗剤「付替え用」ボトル】

2020-07-08

 花王マジックリンの愛用者で、バスマジックリンと油汚れマジックリンは筆者の御用達である。以前から思っていることがある。それは『付替え用』ボトルは本当に必要か?である。

 油汚れのマジックリンを例にあげると三品種の製品が準備されている。①ハンディスプレータイプ本体②詰替え用そして③付替え用の三種類である。

 ①の本体は一番最初に購入するものであるからサンプル同然、本当なら無料でも構わない位置付けである。商売は、使い切った後である。継続して同じ商品を購入してもらうことがシェアアップ・利益拡大である。そこで出てくるのが、②の補充用である『詰替え用』だ。補充用であるから、他社から横取りされない限り永久的に自社の顧客となる。価格の安い割に非常に重要な製品となる。

 最初に購入してもらう①本体容器と②詰替え用の品揃えで商売が出来るはずであるが、更に製品のラインナップで出てきたのが③付替え用のボトルである。ノズル部分だけ付替えれば本体と同じスプレータイプとして使用出来る、楽々ボトルである。スプレータイプとして使用しなくても、ボトルから直接タオルに液体を付けて使用することも出来る。

 この付替え用ボトルが無駄に思えてならない。詰替えの手間を省くボトルは、使い捨てのプラスチックボトルになってしまうのである。20円~30円の価格差が、手間いらずの代償でプラスチックゴミを増やすことになりそうである。

 少しでも価格の安い『詰替え用』を選ぶか、手間のかからない付替え用を選ぶかの問題になる。
花王の最終的な販売戦略は、詰替え用を販売することではなく③の付替え用ボトルを購入させることにありそうだ。本体そのものは拡販必須。

 本体ボトルさえ購入してもらえれば、詰替え用は黙っていても売れるから、20円プラスしても手間をかけずに簡単にノズルだけ交換したい人のために付替え用を販売する。更に、ボトルから直接液体をタオルに付けて使用する人にも付替え用を販売する。

 そのための戦術で最近、本体が詰替え用と同じくらいの低価格で陳列ケースに並んでいる。この本体ボトルも、売れれば売れただけプラスチックゴミになってしまうのである。