【廃校で校歌が歌えなくなる!卒業式が皆で歌う最後の校歌】

 3月も下旬に入り例年になく早い桜の開花ニュースを聞くようになったが、東北の今の時季は未だ寒い。春を感じるニュースは、桜の開花よりも「卒業式」のニュースだ。幼稚園から大学まで卒業式風景が毎日TVで流れている。

 今年は新型コロナウィルス騒動で、在校生や父兄達は体育館に入れず卒業生達だけの式典が大半である。それでも卒業生たちは、皆晴やかな様子で卒業証書を受け取っていた。

 そんな中、宮城県と山形県の小学校が来学期から廃校になり、今回が最後の卒業式になるニュースを見た。少子化の波にのみ込まれてしまったのである。日本酒を1本、熱燗で呑むことにした。呑まずにいられなかった。哀愁を味わうかのように「お~い!一本つけてくれ~」と言う感じになった。

校歌が消える時
 自慢にもならないが、卒業した小学・中学・高校そして大学それぞれの校歌を歌えと言われても歌えない。記憶にないと言った方が正しい。歌詞も満足に思い出せない。天才バカボンのパパの「バカ田大学」の校歌は不思議と記憶にある。「ワセ田のとなり♪♬♫・・・・」

 廃校になる小学校の卒業生は皆、大きく口を開き歌っている姿を見て感心してしまった。よくも、覚えているものだ。筆者は校歌に対する思いは強くない。自然と口ずさむメロディーでもないし(なかったし)何となく口を開いていただけであった。

 高校野球の甲子園大会で勝利の栄誉を讃え歌われる校歌を聞いていると、無理やり歌詞とメロディーが付けられているようなものが多い。「字余り」である。大体のパターンは決まっている。地元の名所・精神的な教え・歴史・モットー等々。作詞者は、言いたいことが多過ぎて困ってしまったのだろう。

 校歌についての面白い記事を見付けた。大学で校歌のないところが多いらしい。旧帝国大学においては北海道大学を除き校歌は存在しないとのこと。筆者の卒業した大学も、校歌は存在していなかったのではないだろうか。それで、記憶していなかったのかも知れない。

 幼稚園でも「園歌」がある。意味も分からないで園児たちは声を張り上げるのだろうか。オヤジには幼稚園児に対抗し、歌詞もメロディーも明快な「演歌」が一番だ。
「お~い!もう一本つけてくれ~」