【ぺんてる頑張れ!コクヨなんかに負けるな】

 生活のやすらぎを感じる・感じさせてくれる文房具・事務用品の世界で、ひと悶着があった。「コクヨ」の「ぺんてる」買収劇である。どうにか落ち着いたが「コクヨ」が、このまますんなりと引き下がるとも思えない。そんな気がしている。

「コクヨ」は総合文具メーカーで創業も古く(明治38年)業界第一位を保っている。一方「ぺんてる」の創業は昭和21年で、2018年において売上高は「コクヨ」の1/8である。「コクヨ」は、それでも「ぺんてる」を買収したい訳は、「ぺんてる」の持つ海外市場・ルートを手に入れたいところにあった。
 海外売上比率を見ると、「ぺんてる」の65%に対して「コクヨ」は7%しかない。非常に美味しい「ぺんてる」の海外ルートである。

「ぺんてる」は、事務用品メーカーと言うよりサインペンに特化した文房具メーカーである。
 クレヨン・色鉛筆などは子供の頃からのお付き合いで、美術の時間になくてはならないものである。水彩画、油絵、デザインなどの画材は多種多様であっても、手軽に・気軽に利用出来る色鉛筆・サインペンは生活の一部となっていることから「ぺんてる」の響きは頭から離れないのであろう。

夢のある文房具の世界
 文房具店に足を踏み入れると、心がウキウキしてくる。購入目的の物を探し当てても、そこで買い物終了とはならないのが常である。そして、おもしろ・アイデア文具につい手を伸ばしたくなる。家に帰れば、同じ様な使い勝手の物が転がっているにも関わらずデザインの違いだけで購入してしまうのである。

 文房具に機能性だけを求めなくても良い。逆に、手間暇のかかる文具が面白く求める時がある。その一つに『鉛筆削り器』がある。机に向かって作業をしていて、一息入れる時、或いは、次に向かってのギアチェンジで手動鉛筆削り器のハンドルを回す。まだ削る必要がない鉛筆でも、空回りでもハンドルを回し一息つく。

 最近使用しているのが、この画像の「カメラ型鉛筆削り器」である。

「ぺんてる」を応援したくなるわけ
 金に物を言わせて、買収しようとする「コクヨ」の製品には夢がない。大型事務機器・ファイル類しか「コクヨ」の文字を目にしない。文房具の小物類も販売はしているのだろうけれど「コクヨ」の製品とは気付かない。おそらく小物類などは、他社のOEM商品なのであろう。殿様商売をしている「コクヨ」に夢のある文房具など考える力は無さそうである。

 サインペンに特化し国内にとどまることなく、海外進出している「ぺんてる」を応援したい。本来なら、「コクヨ」は海外で「ぺんてる」よりも早い時期に市場開拓をしていなければならない企業なのである。