【はじめてのおつかい】

「はじめてのおつかい」と言う企画のTV番組があった。今でも放映されているのかどうかは分からない。人生最初の「おつかい」を自分の判断と勇気で成し遂げるという感動ものである。実は、自宅スタートから買い物をしてスムーズに帰ってくるまで、スタッフ達の涙苦しいまでのフォローのあるところが、ミソである。

無事に「おつかい」を成功させるために、自然の成り行き(時間の流れ)に逆らっているわけでスタッフ達が行っていることは、タイムマシンで過去に移動して時間の流れを意識的に変えているようなものである。本来ならば許されない行動だ。

ところが、そこは企画。無事に「はじめてのおつかい」が成功しますように、と通行人・工事作業員など皆が変装までし、周囲を完璧にガードする演技が面白く笑いをそそる。涙と笑いの番組である。

乗り遅れたスマホ使用
スマホに切り替えたこと自体が遅かった。切り替えたキッカケは、それまで使用していたタブレットの故障からで、故障しなかたら今でもガラケーを使用し、電子マネーなどを知ることなく黄泉の国に旅立ったに違いない。

スマホによるキャッシュレス化は今や当たり前になっているのだろうけれど、ガラケー使用と一緒で財布の携帯生活は何の苦も感じていなかったし、日常生活でのポイント制など全く別世界のことであった。

その電子マネー決済の世界に足を踏み入れた。キッカケは『最大20,000円分のマイナポイントがもらえる』のチラシである。それまではポイント自体の意味が分かっていなかったし、街中の景品くらいしか思っていなかった。

マイナンバーカードの活用性をも疑っていたので申込みなど気にも留めていなかったが、保険証として云々のことも騒がしく、この際・・・と行動に移した次第である。さて、マイナンバーカードを無事入手することが出来た。そこからが苦労の始まりであった。

20,000円分のポイントが商品券でも一向に構わないが、どうしたら貰えるのか手続きが全く分からない、理解できなかった。説明書はA4チラシ一枚。キャッシュレス決済で買い物をしている人向けのもので簡単なQ&A形式の内容である。

スマホでの決済などおこなったこともないし、プリペイドカードなども持ち合わせていないし、ポイントは現金化出来ないというし、はたと困ってしまった。

「はじめてのお買い物」
折角貰える20,000円分のポイントをどうしても手に入れようと思った。スマホによる決済を常時使用しなくても、今回のポイント確保の手続きの為だけにしようと考えた。

ポイント獲得だけのことで、デジタル庁・総務省・厚労省に腹を立てることもないが、まるっと2日費やした。アプリは、よく目にする「PayPay」をダウンロードし、ポイント入金、支払い可能も確認できた。次の段階は「実地検証」だ。コンビニやスーパーのレジ担当者がいる所では、小心者の筆者としてはスマホを印籠のようにかざす勇気はない。もし、決済不可にでもなったら自害するほかない。

TV番組のように、助けてくれるスタッフがいるわけでもない。検証場所は、スーパーのセルフレジに決めた。何の時でも、周囲をキョロキョロしない。動作はスムーズに。が、怪しまれない鉄則である。

少しだけ慌てる場面があった。精算でスマホの支払い画面をかざす場所が分からなかった。後で冷静に考えたら、こちらのスマホも商品バーコードが画面に表示されているのだから、商品と同じ様に読み込ませてやればよかったのである。

時代はスマホ
一昔前、冷蔵庫のCMで「時代はパーシャル」のキャッチコピーがあった。正に、今回のポイント獲得体験で「時代はスマホ」のキャッチコピーを連想しキャッシュレス時代に感心した。この感覚が、ガラケーから抜け出せない原因なのかも知れない。

ブログ「これでいいのだ」