【銃撃者山上哲也の怨念が私たちに教えてくれたもの】
2022年７月８日、奈良市近鉄大和西大寺駅前で、元海上自衛隊員・山上哲也（41）は銃撃を決行した。銃撃されたのは安倍晋三元首相である。
安倍晋三が参議院選挙自民党候補者の応援演説中、５ｍ程の近距離から手製のハンドガンで撃たれる事件が発生した。発射された弾丸は２発。２発目が命中、命とりとなった。犯人山上哲也は、その場で現行犯逮捕された。逃走を考えない確実に安倍晋三を殺す行動であった。
一人の人間の尊い命を奪ったこの銃撃事件ではあったが、どうしても犯人の山上哲也を罰する気持ちにはなれない。この事件が起きたおかげで、詐欺まがいの宗教団体の実態が浮き彫りにされたからである。
繰り返しになるが、この銃撃事件がなかったならば、日本国民の多くは名称変更した旧統一教会が現在も存続し多くの人々が不幸に陥れられている事、更にはその詐欺宗教団体と国会議員・現政権が関係していたなどとは知らずに（目覚める事なく）これからも生活したに違いない。
山上哲也の銃撃事件は、旧統一教会問題の他に五輪贈収賄事件に切り込むまで発展することになった。
山上哲也が起こした事件の２ヶ月後の現在（いま）、東京五輪のオフィシャルスポンサー贈収賄事件が社会を賑わしている。一見、銃撃事件とは無関係のように見えるが、明らかに安倍晋三が亡くなったことにより捜査がし易くなったとしか思えない。東京地検特捜部は忖度を図る人物が居なくなったと見え、芋ずる式にJOC竹田元会長や森喜朗元会長まで任意による事情聴取を行っている。今後は、誰に対しても遠慮なく捜査が行えると言う訳である。
この旧統一教会は奥の深いブラック宗教団体だ。岸田政権が手のひらを返した様に早急の幕引きを図ろうとしている態度を快く思うはずはない。あれ程面倒を見てやったのに社会の的となり陰の部分を暴かれ、このまま引き下がるはずはない。岸田政権は、思わぬ『しっぺ返し』の切り札を突き付けられそうな気がしてならない。第2幕の開演が楽しみだ。
安倍晋三が亡くなった翌日に、銃撃された場所に献花台・記帳用のテントが設置され多くの人々が訪れているニュースを見た。驚いたことは、献花する人々の多さである。当然、安倍晋三の死を悼む人がいても不思議ではないが、生前の世論調査項目のひとつ「人柄が信用・信頼できない」のポイントが高かったことを思うと、何かしら信じられない。
今になって思うと献花する大勢の人々は、もしかして旧統一教会の信者であって教会は何か企んでいたのではないか？考え過ぎだろうか。
