【最も知りたいポイントが抜けているニュースが多すぎる】

ヤフーにしろグーグルにしろ取り扱っている(公開している)ニュースの記事の内容が最近、支離滅裂である。殺人事件関係が最も酷い。週刊誌記事のように踏み込んだ内容を公開しろと言っているのではない。せめて5W1Hくらいの整った記事を書いている記者の記事を選択公開して欲しいものである。

ニュースばかりではなく、テレビ番組も同じようなものが多い。折角、各地の珍しい話題を伝えてくれているのに、こちらの知りたいことが抜けている。10月20日NHK総合『おはよう日本』の番組で放映された各地の話題(徳島)の制作番組がそれである。地方の話題としては非常に興味あるものであったが、試験に例えると、70点の出来栄え。もう少し、踏み込んで欲しかった。それについて書こうと思う。

番組内容
昭和10年(1935年)に徳島県池田町大利と山城町下川を結ぶ「橋」が、老朽化のため撤去されると言う話であった。それだけの話であれば何も話題性もない。驚かされたのは土讃線の開通に合わせ、赤川庄八という人物が、橋を架け住民の利用客を確保するから駅を設けて欲しいと(現JRに)交渉し実現したことである。駅の名前は「祖谷口(いやぐち)駅」。橋の名前は「大川橋」で長さは約150m、幅は約3mで、住民は皆、幾らかの料金を支払い渡っていたことから「大川橋」は『賃取り橋』と呼ばれ使用されていたという。それほど生活と密着していた『賃取り橋』が使用できなくなることで、両岸の住民たちの生活にどのような変化があるのだろうか。そのことが、一番知りたかったが、番組内では触れていない。完成からの歩みと、地域住民の思い出紹介だけで終わっていた。

土讃線「祖谷口駅」
『賃取り橋』が無くなって、両岸の行き来に山間部の土地で不便さはないのだろうか。いくら自家用車が普及したからと言って「祖谷口駅」を利用する住民はいないのだろうか。更には、「祖谷口駅」は存続するのだろうか。などなど。

Googleマップで「祖谷口駅」へワープしてみた。地図で見る限りかなりの山間部だ。観光で知られている秘境「大歩危(おおぼけ)かずら橋」渓谷の近くだったとは知らなかった。「大歩危駅」と「祖谷口駅」は12Kmくらいしか離れていない。それこそ、「小歩危(こぼけ)駅」とは7Kmの距離である。

老朽化のために撤去するのではなく、『賃取り橋』を『大歩危かずら橋』と結び付け観光で活性化は図れないものだろうか。昔は生活と密着した「祖谷口駅」であるが、「小歩危駅」のように一捻りした観光的な駅に作り変えることが出来れば。と考えてしまう。

このままの状況であれば「大川橋」は撤去され、もしかしたら「祖谷口駅」も廃止駅になるかも知れない。今、何もしなかったら懐かしさだけが残り、後世に何も伝えられなくなってしまうような気がした。