【崖っぷちの菅総理は早急に最後のカードを切れ】

毎日・毎日あまりにも情けない菅総理の国会中継ニュースや非難する種々の記事は、週刊誌の芸能人不倫デート、スキャンダルより面白い。本人も周囲の人々から言われていることは、分かっているのだろうけれども、どうにも切り抜けることが出来ないのが現状である。

崖っぷちまで追い込まれた菅総理の立場は、この状態が続けば世論調査で菅内閣支持率30%を切るのも現実的なものになりそうな雲行きである。誰か助けてくれそうなヒトはいないのだろうか。片腕となる側近中の側近がいないことが致命的である。

筆者の色眼鏡であるが最近のマスコミの動きを見ていると、菅総理降ろしにかかっているような気がする。それが、政治における人脈・金・利権と言う方法ではなく、物凄く単純なマスコミ、報道を使ったやり方である。菅総理を非難する記事を毎日目にするが、その記事を発しているのがアイドル歌手だったり、とんでもないタレントの起用だったりで、政治評論家みたいな内容が記事となっている。20代・30代のアイドル(小僧・小娘)が非難することに、読者が興味を持つことを狙っているのだろうが、あまりに菅総理はナメられている。報道関係者の陰謀としか思えない。

世論調査をするたびに支持率は低下する一方で、今の政治施策を続けていく限り、崖っぷちに立たされたまま再浮上の状況は望めない。

叩き上げ
報道されるニュース画面は、原稿を読み上げる姿ばかりで、自分の言葉が無い。自分で考えて発した言葉と言えるのは、数ヶ月前に聞いた「秋田の田舎出身で家はイチゴ農家。自分は叩き上げの苦労人」の自己PRをした言葉だけである。今となっては「叩き上げ」などと自己PRしなければ良かったのにと思えるくらい、恥ずかしい言葉に思えてくる。

普通自分のことを「叩き上げ」や「苦労人」などと人前では発しない。酒の席での武勇伝として自慢する時に発する言葉である。本当の苦労人は逆に人前では隠すのではないだろうか。「叩き上げ」であろうと「苦労人」であろうと、それは周囲の人々が評価することである。「叩き上げ」の意味は泥臭いのである。師匠や親方に弟子入りして下積みで苦労して仕事を覚えた後に実力をつけることである。辞書には、“感情をも叩き上げなければならない”と記してあるくらいである。今の菅総理を見ている限り「叩き上げ」のイメージなど全く感じられない。

再浮上へのエール
偉そうにことを筆者が言えることではないが、問題山積みの菅総理は、崖っぷちから飛び降りつもりで行動を起こさないと、折角、自覚している叩き上げで苦労して築き上げた、今までの人生に悔いを残しそうである。ワクチン接種を含めた新型コロナ対応は、そう簡単(早期)に現状打破は望めない。現実問題として菅総理のできることは何もない。時間に流されているだけである。

できることが、一つだけある。再浮上しようと思うのであれば、強い信念で強硬に、延期になっている今年に開催予定の「東京オリンピック・パラリンピックの中止」を一日も早く決定することである。「何事にも屈せず開催に全力を尽くす」などと言わず、逆に日本国としてIOCを相手に中止に向けて行動をおこすことである。
どちらに転ぶか分から状況で聖火リレーが3月25日スタートする。スタートしたその後に中止と決まった時に待つものは?
菅総理自身の身の置く場所が無くなること以上に、アスリートたちの悲劇は多大なものであろう。
大会委員長の森 喜朗は、JOCの委員長ではない。JOCの委員長は山下 裕なのである。自民党の二階・俊博・森 喜朗らに神経など使わず行動すればよいのだ。中止になった時の経済的な打撃は大きいかも知れないが、早くに決断・決着をつけることに、賛同する国民は多いと思う。

オリンピック開催は「米国次第」などと言われている現在、日本から中止の火ぶたを切った方が良い。いや!その決断をした菅総理に「叩き上げの苦労人」を見るはずである。今更、周囲の人々を気にすることもないはず。

但し、東京オリンピック・パラリンピック中止決断の記者会見で注意すべきことがある。くれぐれも昭和天皇による終戦玉音放送の「耐え難きを耐え忍び難きを忍び」の一節は慎んで、自分の言葉で発表しなければならない。