【大相撲砂かぶり席にまつわる千一夜物語】

2020-11-10

 砂かぶり席と言えば,大相撲の土俵に最も近い特等席のこととばかり思っていたが、プロ野球の球場でも砂かぶり席が設けられている。ベンチのすぐ隣、内野席の一部がグラウンドにせり出しており目線の位置がグラウンドとほぼ一緒の高さと言った感じの席である。選手との距離が一番近い場所だからそう呼ばれているのかも知れない。今回は、大相撲の「砂かぶり席」を取り巻くお話です。

出勤前の気になるお姉さん達
 大相撲のTV中継を観戦していて、いつも思うことがある。
砂かぶり席に決まって、和服姿のクラブ・スナック勤めの大(おお)ママ、小(ちい)ママと思われる出勤前の姿を目にする。それがまた皆、テレビ映りが良く魅力的なのである。筆者にとって勝負前の仕切り時間の間、気になるところである。
 参考までに、仕切り制限時間を記すと、幕内は4分以内、十両は3分以内そして幕下以下は2分以内と決められている。最近の取り組みで制限時間前に立ち上がる気合いの入った力士などはいないので、制限時間まではジックリと鑑賞することができる。行司「時間です」の掛け声は、筆者に掛けられているようなものである。

 仕切りを行っている両力士をカメラが追うと、その画面には必ずテレビ映りの良い綺麗どころが映し出され時には、有名芸能人を見かけることもある。もしかして、このカメラアングルはNHKと日本相撲協会側の演出ではないかと思ってしまうくらいだ。
 テレビ映りの良いお姉さん方をみて、更に想像を巡らせて(膨らまして)しまう。今夜、彼女たちの、お座敷・お店でお客との話題は、取り組み結果とはかけ離れた、テレビ映りとか、砂かぶり席チケットの購入方法などの話題で持ちっきりになるのではないだろうか。などと勝手に。

勝負審判の協議結果説明
 砂かぶり席に関連したもう一つの話題は、勝負審判(審判委員)に対する筆者からの言物言いである。際どい勝負を見極め、行司差し違いなどに対し協議を行い勝ち負けの判定を下すことになるのが審判委員である。
 物言い協議の結果を審判長が観客席に向かい説明をする場面での「説明言い回し」を聞いていて、審判長の誰とは言わないが『じれったさ』を感じてしまうのは筆者だけだろうか。まさか、説明の仕方に伝統があるとは思えない。

「只今の協議についてご説明申し上げます。」の後に続く内容が『じれったい』のである。文章構成が、めちゃくちゃである。説明を聞いていると、物言いが付いた流れ(過程)ばかり親切丁寧事細かに説明している。物言いの際どい(きわどい)場面は、皆が観戦しており状況の説明などは必要無いのである。どうしても必要であれば、簡潔に説明願いたいものだ。
「行司軍配は・・・・に上がりましたが、・・・・審判員より物言いが付き確認しました結果、・・・・の足が土俵に残っており、行司の差し違いで・・・・の勝ちといたします」と言う具合に、テキパキとお願い致します。
「せっかち」と言ってしまえばそれまでのことであるが、観戦側としては一刻も早く結果を知りたいのである。

 物言い協議の結果を説明するのは、審判長であることは前に記したが、その審判長を務めるのが審判部長及び審判部副部長である。参考までに、2019年10月1日現在の審判部長及び審判副部長はと言うと、審判部長は不在。審判副部長は「元大関・武双山」「元関脇・水戸泉」「元関脇・安芸乃島」の3名である。