【老人は何もないところでも躓いてしまう!転ばないヒントを小さな子供から学ぶ】

 人間関係に躓く、愛に躓く、などなど列記しようと思ったら、筆者に当てはまる躓きは非常に多い。今回著そうと思うのは、その中でも『転びの躓き』についてである。

 何もないところ。すなわち、平らなところで躓く現像は通常有り得ないことであるが、事実転ぶのである。50歳を越えてから60歳半ば過ぎまでに、平らなところで忘れられない躓きの転びが3回経験した。
『つんのめる』現像である。3回とも幸いにも周囲の注目を浴びる事なく切り抜けた。
この、何もないところでの躓き現像を調べてみると、年齢による足腰の衰えによるものとばかりは言えないことが分かった。しっかりした医学的(解剖学的)な転びの裏付けがあった。

 原因は「膝(ひざ)」である。膝が上がらないと平らなところでも、つま先を引きずる格好になり転んでしまうのである。すなわち、足腰よりも膝を持ち上げる筋肉の衰えに原因があった。
その筋肉は『大腰筋』と呼ばれている。数学の方程式を証明する感じで説明すると次のようになる。

 つま先が上がっていれば障害物は避けられる。つま先を上げるには、膝を上げなければならない。それには、膝を上げる筋肉の大腰筋を使う必要がある。

 その大腰筋を鍛えることも大事であるが、歳とともに衰えて行くものであるからして、老人は大腰筋を上手く使うことで転びから回避した方が良いと言うのである。

 分かり易い説明があった。歩き方の基本は小さな子供にあると言うのである。
小さな子供が意外と転ばないのは、手や脚よりも身体が前に出ているからで、老人も脚を前に出すよりも胴体(身体)から歩けと言うのである。身体が前へ行くと大腰筋が自然と伸ばされ膝が上がり、引っかかりがないと言う説明だ。何となく意味は分かっても、実際意識して歩いてみると、どうもぎこちない。 

 それが最近、どうにか筆者なりにコツをつかんだ。
胸部を前方上に突き出すような感覚で歩くことだ。嬉しいことに転ばない歩き方の練習が思わぬ副産物をもたらしたくれた。
 その副産物とは、猫背気味の筆者に対し、胸を張った(背筋を伸ばした)姿勢にしてくれていることだ。更には、歩いていてもリズム感が伝わってきて意外と気持ちが良いのである。
この歳になって、「歩き方学習」をするとは思ってもいなかった。