【オレ・オレ詐欺は手品と同じ!手品の種明かしは】

2020-01-31

 これ程、詐欺の手口が広く紹介され、注意を呼びかけても一向に被害者は減ることがない。
NHKが毎朝早朝「ストップ詐欺被害 私は騙されない」と言う数分間の番組を放送している。このような詐欺に注意しなさいと言う呼びかけである。種々のケースを見ていて思うのは全て被害者は非常に単純なプロセスで騙されていることである。「おかしいと感じたら警察や家族に相談しましょう」と言われても、自分では全くおかしいと感じていないのだからどうしようもない。脇にいる第三者から詐欺の手口(種明かし)は見えても、当人には全く見えない(分からない)手品みたいなものかも知れない。

 最近では「キャッシュカード詐欺」更には「アポ電詐欺」と言われる強盗殺人の凶悪犯罪まで現れるようになった。手口はそれぞれ違っても一連の詐欺事件の原点は「オレ詐欺」のような気がする。
ますます「オレ詐欺」犯人がまるでマジシャンのように見えてくる。
犯人「オレ オレだけど」
被害者「・・・・・かい?」
被害者が勝手に・・・・・と思い込み、騙される場面(状況)を創り上げてしまっているのである。
被害者は電話の相手を息子と決めるのか孫と決めるのかは自由。犯人は決められた人物になり切れば良いのである。

 それにしても、一番最初に「オレ詐欺」を実行し成功させた犯人は素晴らしいと思う。筆者が最初にこの詐欺を知った時、犯人はどのようにしてターゲットを見付けるのか疑問であった。いくら個人情報が溢れている今の社会とは言え、年寄りがいて息子か孫がいる家系の情報をどのようにして得るのだろうかと。

 ただ一つ情報として、資産があるか否か。これについては、調べやすい。一人暮らしの老人の被害者の中には、信じられないくらいの金額を騙し取られている。
 結局、マジックの種明かしは被害者の一言「・・・・・・かい?」なのである。被害者はこれからも、減ることがないように思えてしょうがない。

 最後に、この「オレ詐欺」で、どうしても見破ることの出来ないトリックがある。それは、言葉のアクセントと訛り(方言)だ。身内の人間でも違和感を覚えない犯人の会話術。正に、手品である。