【日本の打ち首獄門さらし首・西洋の皮膚剥がし】】
昔から見せしめの刑として、刀文化の日本において、打ち首獄門がある。海外の場合は、古代オリエント文明・米国・中国などでは罪人の全身の皮膚を剥いで見せしめにしていたという。頭部の皮を剥ぐのは、インディアンに限ったことではなかったのである。
日本の戦国時代には、敵の大将の頭部を持ち帰ることで勝利の証としていた。頭の皮を持ち帰ったところで敵の大将だとは断定できないわけであるから、理にかなっている。
頭と首
頭(Head)と首(Neck)はパーツとして明確に区別される。しかし「さらし首」でも分かるように、首は頭部の意味で使用されている。響きが良い。「さらし頭」では、迫力が感じられない。まるで、イガグリ頭の茶坊主である。
頭部のことを『首』と表現してもおかしいことはない。「打首獄門」「さらし首」などなど、全て頭部のことを言っている。その意味から今回札幌での事件を『首なし死体殺人事件』と言っても違和感はない。
ススキノ頭部切断事件
7月初め札幌のホテルで男性の頭部切断死体が発見された。当然、犯人の疑いは同伴の相手に掛かる。防犯カメラにも同伴者の姿は捉えられているのだが、事件から一週間たった今も何ら捜査の進展は見えていない。
頭部のない死体で思い出されるのが、今から約30年前に発覚した『井の頭公園バラバラ殺人事件』である。簡単に説明しておくと、井の頭公園内のゴミ箱から、頭部と胴体を除く27個の肉塊が全て長さ20cmに切断され発見されたというものである。結局、頭部と胴体は発見されることはなかったが、遺体の身元は判明された。しかし被害者との関係者捜査から犯人は特定されず2009年4月に時効となっている事件である。
同じように、ススキノも身元は即、判明された。不思議なのは、頭部のない死体でその上全裸。所持品は何も残されておらず、調べるとしたら「指紋」くらいしかない。指紋から人物を特定できるとすれば、保存されている過去のデータしかない。交通違反した時の指押印(指紋印)は、ファイル保存されてないと聞いたことがあるのだが・・・。この被害者は、他の件での指紋が保存ファイルされていたのだろうか。
今回の札幌の事件も、井の頭公園の事件と一緒で非常に手際の良さが伝わってくる。切断された頭部及び被害者の所持品などは、既に処分されているはずである。処分の方法は。
殺人現場のホテル
マスコミは、現場となったホテルを「ラブホテル」とは報じていない。ニュースの映像をみて誰もが「ラブホテル」街と分かるはずであるが、そこは被害者の家族のこともあることだし当然の対応である。
最近「ラブホテル」は「ファッションホテル」などと呼ぶらしい。爽やかな呼び名であるが、ドロドロした愛欲の「ラブホテル」の呼び名は捨てがたい。(個人的感想)
この事件で「巻き添え」を味わう人々もいる。事件当日に宿泊していたカップルだ。全員事情聴取を受けたに違いない。何が降りかかってくるか予測がつかない今の世の中である。
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