【おもしろ路上観察/薬局】

2020-03-16

 路上観察学会会員未登録。通常の景観とは異なる路上の被写体(物件)の意味を、あるがままに観察、鑑賞し筆者なりに空想・推測してみました。

 2019年8月現在、画像の『伊藤薬局』は存在しません。
医者と薬局は儲かると昔から言われている。医者の中には、金銭度外視で診療する「赤ひげ医者」の話は良く耳にするが、薬局で利益関係無く地域住民のために商売をしている話は聞いたことがない。だが、この『伊藤薬局』の店構えを見る限り地域住民のために店を開いていたように思えて仕方がない。

 新薬・化粧品のPRポスターなどは見当たらず、環境汚染に関する警告的掲示案内ばかりが目に付く。それも全て手書きである。薬を売る店と言うよりも、貼り紙通り「薬害相談所」である。
営業時間が12:00~18:00と変則的なところも、商売っけが感じられない。

主人の性格
 この薬局の主人は、心から現在の薬漬けの世の中に警告メッセージを発していたのであろう。
薬屋が、薬の害を警告する性格(人間性)が、手書きの一際大きな「ハイム」から想像できそうである。バウムクーヘンの「ユーハイム」の洗脳じゃあるまいが頭から離れないので調べることにした。
 「ハイム化粧品」は現存している。他の化粧品メーカーとは一線を画(かく)していることが感じとられた。美しさ・若返り・美白・美肌を前面に押し出している化粧品メーカーとは異なり、化粧品を販売していると言うよりも、企業理念を販売しているような会社であった。「成分公開・情報公開・天然原料・自社生産・適正価格・安全安心のものつくり」どう見ても路傍の石(意志)である。正に、薬局の主人と重なり合ってあってしまう。

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