【おもしろ路上観察/権力の消火栓】

 路上観察学会会員未登録。日常生活において、今まで何気なく見ていたものが時として、周囲の景観に違和感を覚えることがある。その物件の意味を、あるがままに観察、鑑賞し筆者の色眼鏡で空想・想像してみた。

 昭和30年代半ばまでは、町のあちらこちらで見かけた消火栓であるが、最近は、街中で見かけることはなくなった。田舎に行かないと見ることはできない。ところが、設置されている場所が普通じゃないのである。
 消火ホース接続口が、堂々と田んぼの方向を向いており、消火の意味など全く考えられないのである。天候不順による雨不足の時に使用するのであろうか。正に、豪農の成せる術であるとしか思えない。 

 次の画像なども、大いに権力を感じさせるものである。

 「自分のモノは自分のもの。他人のモノも自分のもの」
防災設備として自腹を切って自宅敷地内に消火栓を設置することは考えられるが、消火栓の位置を知らせる標識まで立てるだろうか。
 恐らく、その土地の名士に違いない。自分の屋敷のための消火設備なのか。公的設備を屋敷に引き込んだものなのか。