【行方不明の楽天イーグルス・マスコットキャラクター「カラスコ」を探せ】

東北楽天ゴールデンイーグルスのマスコットキャラクター『カラスコ』が、2015年から姿を隠している。その後、一度だけ宮城球場に襲来している(2018年9月30日)が、再び音信不通状態となっている。2013年日本シリーズ優勝から8年。今年は、あのニューヨークヤンキースの『マー君』が楽天に帰ってくるのでは!との情報が流れている中『カラスコ』も姿を現してもらわないことには今年も楽天の日本一はない。
東北楽天の巧妙な戦術
本名:『JOSE ANTONIO S. CARRASCO DIAS』 楽天東北ゴールデンイーグルス非公認マスコットキャラクター。タレント、宮城県産業廃棄物適正処理監視指導員(通称:産廃Gメン)。カラスの子供にも拘らず、自分は「鷲」(ワシ)の子供だと思い込んでいる。プロレス界ではよく見かけるが、プロ野球界ではそれまでに見られなかった「ギミック」と言う手法・戦術が用いられている。

ギミック「gimmick」とは、仕掛けやカラクリのある一目を引くような玩具やアイテムと訳されている。その手法はビジネスの世界にも応用されており、巧妙な戦術・練られた策略・カラクリのある戦略などと呼ばれている。

通常、マスコットキャラクターは「可愛い」「愛嬌のある」「夢のある」ものとして作り出される。ところが、『カラスコ』は異色のマスコットキャラクターで周囲の人々に気を使い夢を与える心の優しいキャラクターではない。気持ちの優しい悪役である。更には、球団を応援するマスコットの枠を越え、球団とは関係なく自分の意志で行動する位置づけ(存在)に創り上げられている。

憎めない悪役キャラ伝説とも言える面白いエピソードがある。何個か紹介しよう。
■マスコットキャラクターとして初めて契約更改交渉をおこなっている。しかし交渉は決裂し、席上ヤクルトスワローズへの移籍を要求する場面がある。マスコミもマスコミで、大々的に取り上げ話題となり記者会見まで開いている。
■契約更改に加え、ポスティングシステムによる移籍を要求したこともあった。この時球団側は、非公認マスコットキャラクターとして、突っぱねている。仙台市も仙台市で、それを見て仙台市や数団体がポスティング移籍に対してオファーを出したと言うのだから、これも驚きであり笑える。
■宮城球場近くの病院に突然現れた時の話である。白衣姿で小児科病棟に入り込み、おもちゃを取り上げたり、聴診器を頭につけたりして暴れまくった事があった。これは筆者の記憶では、TVのニュースでその様子が放映されたのを見たような気がする。『カラスコ』が慰問活動で訪れたニュースだったのかも知れない。

カラスコ登場
『カラスコ』は、2005年4月1日ホーム開幕戦でバイクに乗っての登場である。楽天の創設が2004年11月だから創設と同時に、このキャラクターマスコットは創り出されている。

球団からは正式に認められていない「非公認」マスコットは、ある部分自由で行動範囲が広くなり、悪役キャラがドンドン肉付されていくことになる。球場内外でトラブルメーカーと言われる一方、ジェット風船のゴミ拾いをするなど、産廃Gメンの一面を垣間見る時がある。どこまで演出かが分からないところが視聴者の興味を引くところである。

カラスコお立ち台
楽天が日本シリーズで巨人を破り優勝した第7戦の東北地方瞬間最高視聴率は「60.4%」平均で「44%」であった。赤ヘルファンの筆者ではあるが、優勝の瞬間には涙してしまった。翌日、フェンスによじ登る「カラスコ」のフィギュアを買い求め、自作のお立ち台に乗せた。