【呑み鉄!旅行先でのB級グルメはいつ食べる】

ローカル線鉄道一泊二日の旅行の目的は観光ではなく『呑み鉄』である。折角訪れる地だから、話題になっているB級グルメを食べて帰ろうと思うのだが、毎回各地でいつも食べ損じてしまう。

横手やきそば
秋田県の横手に旅行した時を例にとってお話すると。目的地には大体が夕方到着。ホテルでシャワーを浴び身を清めて、夜の街に繰り出す準備をする。ご存知のように、横手は『かまくらとやきそばのまち』で観光PRをしている。

日の暮れない夕方、明るいうちに食事をする辺りの下見をする。だが、いくら有名なB級グルメ『やきそば』とは言え、そのための下見ではない。『やきそば』を夕食で食べる意欲は起きない。赤提灯の居酒屋を探索するのが流儀である。店構えの雰囲気を見て自分の感覚だけで、フラッと入る居酒屋。これが一番の旅先での楽しみとも言える。

「馬口労町」の響からくるイメージが飲食街そのものを語っている。牛馬の売買をする商人の意味で「馬喰」と書くのが一般的であるが、ここ横手の「ばくろう」は「馬口労」であった。いずれにせよ、暴力団絡みの歓楽街には違いないと見た。「馬口労町」の居酒屋で酔っぱらいホテルまで帰る途中で『やきそば』を食べるだけの腹の余裕はなかった。翌日は翌日で移動時間の関係で、昼食時間にしては早すぎることもあり食べずじまいになってしまった。

駅弁
ローカル線鉄道の時刻表はタイトである。乗り継ぎ時刻優先のスケジュールになるので、大体にして昼食は「駅弁」の場合が多い。車窓からの風景にワンカップ酒とつまみ。〆は「駅弁」。これがまた楽しみである。最近、デパートなどで「全国駅弁祭り」が行われており目的があって駅弁を購入するわけではないが、何となく魅かれて足を運ぶことがある。どれもこれも捨てがたい弁当ばかりである。つい、購入し心ウキウキ家に帰り、旅行気分で昼から一杯。

旅行先で昼から一杯吞んで弁当を食べるのと行為は一緒であるが、やはり、何か違和感がある。コンビニ弁当の豪華版というだけだ。白虎隊で知られる会津若松に旅行した列車での駅弁を食べながら吞んだ「ワンカップ」の美味しかったことが忘れられない。

カップのラベルが『野口英世』である。たったこれだけのことであるが、嬉しくなった。これだから、吞み鉄旅行はやめられない。結局、この時も喜多方ラーメンを食べ損ねた記憶がある。