【ヒトだけでなくミドリガメも安楽殺される時代になりそうだ】
ミドリガメの外来生物法の改正案が国会で審議されていることを知った。理由としては飼い主の飼育放棄(自然に放され)が急激に増え、川や池で野放し状態になっており、生態系への影響が深刻らしい。
法律が成立した場合の環境省の恐ろしい方針が発表された。「最後まで飼育できないようであれば殺処分も必要だ」と。家庭のペットとして飼育は認めるが、販売・放流などは禁止するというものである。より一層の飼い主の自覚が求められることになりそうである。
思えば筆者も罪人
30年前にお祭りの屋台で「ミドリガメ」を長男の為に3匹購入した。暫くして筆者は単身赴任の身となり、2匹を赴任地の大阪まで同行させることにした。成長した暁には、女中代わりに働いてもらおうと思った。飼育はそれ程手間は掛からない。小さなこともあり水槽の掃除も楽なものである。単身生活者にとって、何気なく見る水槽は気持ちが落ち着くモノである。成長した暁には「カメの恩返し」があることを期待していた。
3年程飼育した頃、今度は(大阪から)東京への移動が決まった。さて、どうしたものか!東京でも単身生活だがこのまま飼育を続けるか止めるか迷った。結局、2匹は大阪に置いて旅立つことにした。朝早く人目を避け、近くにある公園の池に離す(放流する)ことにした。この公園は大阪府の管理も行き届いており、亀たちも、のんびりと生き延びることが出来るはずである。それが、間違いの元だったことには、当時全く気がつかなかった。
この様に筆者と同じ様な行動をする人が(さり気なく飼育放棄をする)増えたために、今になって社会的な問題を引き起こすことになったのである。非常に反省するところである。水槽で飼っている限りは、カメの餌しか与えていないので分からなかったが、野生化したカメは農水産物を食い荒らし被害をもたらすとのことである。
カメの将来
現在、2匹は大阪の公園で生活しているはずである。残る1匹のミドリガメは、長男の手を離れ筆者が面倒を見ている。名前を『亀吉』と言う。20cm程までに成長した。
ミドリガメの寿命は40年と言われている。このまま、元気であれば、後10年は生きられる。筆者の方が、早く生き途絶えそうである。筆者が水槽の水を交換することが出来なくなった場合の事を考えておかなければならない。法律で自然に放つことが禁止された、されないに関わらず「亀吉」の将来を考えておく必要がある。
遺言書作成
『亀吉』が筆者より長生きした場合のことを想定し、遺言書を作成しておこうと思う。これも終活の一部である。
時として、長年の介護生活などに疲れ子供が親(親が子供)を、妻が夫(夫が妻)を殺めてしまう事件が起きる。一時の錯覚からなのであろう。お互い「楽」になる選択を選んでしまう。ミドリガメの場合も、飼い主の勝手で今後は殺処分されかねないことになりそうである。
せめて、苦しまないで永眠させたいと思う。ミドリガメの場合、「安楽殺」の方法は未だ公表されていない。駆除の際一般的に用いられている冷凍による方法があるらしいが、筆者としては、とてもそんなことはできない。『亀吉』自身、安楽死とは感じることはないはずだ。駆除方法で「安楽殺」と呼ばれ種々の方法がある、それは第三者の殺める側から見る目である。
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