【ナンバー2は意外と間違いがなく重要な位置】

 今から10年前の民主党。事業仕分けで文部科学省と理化学研究所に対して蓮舫の注目を集めた質問がある。スーパーコンピューター開発予算に対し「2位じゃ駄目なんでしょうか」という飛ぶ鳥どころかステルス戦闘機をも撃ち落とす勢いの発言であった。現在でも蓮舫は国会中継を見ていると、鋭い質問を各大臣達に・・・・・・。

 あの時の事業仕分けで、予算が削られたのかどうかその後の経過の記憶はないが、先日、日本がスーパーコンピューター性能ランキングで世界一になったというニュースが流れた。アメリカ・中国・日本がナンバー1を争っているのが世界の現状である。開発予算額が世界のランキング一位をつかみ取ったのか否かは知るところではないが、世界2位でも良さそうな気がしている。

『2位』のポジションは、意外と隠れた穴場的な位置のような気がしている。コンピューター開発に限らず1位・2位の順位を決めるのは、数字・データであって内容ではない。スーパーコンピューターが、性能的に優れていても目的達成のための「使い方」が問題であって、1秒・1分の処理スピードで結果を求めたからと言ってそれ程の影響はなさそうな気がする。ここ当分、日本が世界のトップを走ったからと言って、アメリカ・中国の何が優位に立つのであろうか。

【スーパーマーケットでの買い物】
 スーパーマーケットに行くと、当日の目玉商品安売りチラシ片手に買い物をしている姿を見かける。1円でも安い商品を買い求める気持ちはガッテン!ガッテン!である。しかし食料品の場合、この目玉商品は意外と裏切られる事がある。もう少し奮発してワンランク上の値段のモノを購入すれば良かったと後で・・・。

 目的の商品を見つけるには見つけたが、隣りに少しだけ値段の高い商品が並んでいることがある。さらに隣りにはもうワンランク上の高い商品が。すなわち、3段階の価格差で同じ商品が並んでいることが多い。店長の賢い戦略的陳列である。消費者は家計のためなら安い商品を。と思うが、高いモノはやはり、美味そうである。ここで心の葛藤が始まる。肉売り場での混み合いはそれが原因だと筆者は色眼鏡で見ている。筆者は買い物で迷った時は、2番目に高い値段の商品を購入することにしている。味は値段に比例していることは間違いなさそうである。

【ホームセンターでの買い物】
 スーパーマーケットで食料品を購入するより迷ってしまうのがホームセンターでの同一商品陳列である。同一の形で価格だけが違う。品数が多く何が「差」なのか全く判断が出来ない。やはり、ナンバー2の値段で陳列されている商品が噓をつかない。F1のレースで、ポールポジションと呼ばれる位置がある。優勝に最も有利なスタート位置である。

 レーサーはこのポールポジションを狙い前哨戦を戦い抜き手に入れるわけであるが、筆者はナンバー2の値段の商品を手に入れようと決めて買い物をすることが多い。話はホームセンターに戻るが、食器洗いスポンジの陳列棚を想像して欲しい。1個300円のモノから100円のモノ。更には、3個まとめて200円のモノまで。見る限り何が違うのか見分けは付かない。ペーパーキッチンタオル然り。見ただけでは、どれ位水分吸収差に違いがあるかは分からない。

 単に機能と値段の安さだけを求めて、使い心地や消耗を考えないで安いモノに決めてしまうのが今までの筆者の買い物であった。最近は、迷った時は2番目に高い商品を購入することにしている。ワンランク上のペーパータオルは吸収率も良いに決まっている。値段のナンバー2商品は、正解の確率が高いのである。

【ユニクロでの買い物】
 ファッションの先端を走っているのか、安売りショップなのか分からない。「良いモノを安く」の販売は歓迎だがファッションに関しては、考えさせられるところがある。こんな事があった。以前、冬に街中で筆者と全く同じデザインのマフラーの人を見かけた。別に恥ずかしいことではないが、このマフラーが急に嫌になっってしまった。家に帰るや否や捨ててしまった。

 ユニクロだと手ごろな価格で品数が多いから、気軽に購入してしまう。そのような人が多いのだろう。だから街中がユニクロファッションで溢れてしまうのである。あのマフラー事件があって以来、大量に積まれた商品群の脇のワンランク上の価格差の商品を購入することにしている。

 ジーンズとかスーツ等の形・柄・色に左右されない衣類は周囲で同じように身につけている人がいても、何とも思わないが、シャツとかセーター類で同じようなものを見ると、ユニクロを連想してしまい嫌になる。ユニクロが嫌なのではなく、自分と同じような姿を見るのが嫌なのだと思う。

 あるファッションデザイナーのTVインタビューが忘れられない「何故、お洒落が必要なのか。それは、お洒落をすると精神・生活が変わり落ち着いた気持ちになるから」と。ナンバー2でお洒落感覚が味わえたら、精神・生活が変わりそうである。